蕭常撰『続後漢書』目録
何度か触れました、南宋蕭常による『続後漢書』の目録です。
おまけで作ったもんです。
蕭氏『続後漢書』目録
だいぶ、『三国志』に対してフリーダムですね。
最大の特徴は、表の二巻と、呉魏の載記ですね(もちろん本紀も)。
なお前回と同じように、
黒字・・・『三国志』に列伝あり
赤字・・・『続後漢書』にのみ列伝あり
青字・・・『後漢書』にのみ列伝あり
緑字・・・『晋書』にのみ列伝あり
に加えて、
紫字・・・蕭氏『続後漢書』にのみ列伝あり
となってます。
簡単な紫字さんたちの紹介。
・昭烈孫夫人
言わずと知れた孫尚香。(『三国志』先主穆后伝、趙雲伝など)
・少帝李昭儀
蜀漢滅亡に際して魏将の辱めを受けることを拒んで自害した逸話が『漢晋春秋』に見られる。(『三国志』後主張后伝)
・姚伷
『季漢輔臣賛』の中の陳寿の文章でわずかに経歴が見られる。広漢太守。
郝氏『続後漢書』では楊容伝に附されていた。
また馬勲・馬斉もやはり『季漢輔臣賛』で見られる。
・馬謖
登山家。
・呉懿
穆皇后の兄。(『三国志』穆皇后伝)
・李朝
やはり『季漢輔臣賛』に名前がある。
郝氏では、附伝に見られる兄李邈の列伝がある。
・黄皓
ネコミミ。(『三国志』董允伝附黄皓、後主伝など)
・陳表
呉の陳武の息子陳表だと思う。(『三国志』陳武伝附陳表など)
・金禕
いずれも後漢末のいわゆる吉本の乱のメンバー。(『三国志』武帝紀など)
・魏諷
蒼天で一躍表舞台に。(『三国志』武帝紀など)
・厳顔
かなり意外だったんですが、彼はいずれの史書にも立伝されていなかったんですね(『三国志』張飛伝など)
・杜徳
公孫淵への使者団のひとり。玄菟郡に軟禁されていたところを逃亡、高句麗へ至る。附伝されているのも同じくそのメンバー。(『三国志』呉主伝嘉禾二年注『呉書』)
・張臶
袁紹、曹操いずれの招きも拒み続け、ついに隠遁し続けた曹芳の時代に105歳で死去。なお附伝の胡昭は字を孔明という。(『三国志』管寧伝附張臶)
・劉穎
呉の厳蔲と交友があった隠者。(『三国志』厳蔲)
・皇象
蝿の人でしたっけ(『三国志』趙達伝注『呉録』など)
・馬鈞
大戦勢の発明家。(『三国志』杜夔伝)
・郗慮
この人も意外に列伝がなかった(『後漢書』孔融伝、『三国志』荀紣伝など)