曹操の失言
徐母曰:「劉備何如人也?」
操曰:「沛郡小輩,妄稱皇叔,全無信義,所謂外君子而內小人者也。」(徐庶母が言う)「劉備とはどのような方におわしますか」
(曹操が言う)「沛郡のいやしい家の出で、『皇叔』とか言いたてておるが、実は信義を知らぬ、外見は君子で内実小人といった男じゃ」*1
場面は第三十六回。曹操が徐庶母を利用して徐庶を誘き寄せようとする所ですね。
ここで何故か曹操が劉備のことを「沛郡の小輩」と言ってますが、言わずもがな劉備は涿郡の出身です。
では沛郡の劉氏とは、、、と言えばそう、高祖・劉邦です。確かに、昨日証拠しました通り劉備の遠い祖先は劉邦ですので、劉備を指して沛人と呼ぶのは決して間違いではありません。
曹操はその後に「妄りに皇叔を称す」と言い繕っていますけど、つい本音と言うかホントのことを洩らしてしまった、と言ったところ。
やはり劉備は漢の末裔に間違いなかったのです。