羅貫中の呪い
羅子撰水滸、而三世生唖児、紫媛著源語、而一旦堕悪趣者、蓋爲業所偪耳。
羅貫中は『水滸伝』を書いて、そのために子孫三代口のきけない子が生まれ、紫式部は『源氏物語』をあらわして、そのために一度は地獄に墜ちたというが、それはおそらく自業自得というものである。
―上田秋成『雨月物語』序
羅貫中は『演義』『水滸』という"怪力乱神"を書いたために、その罪を受けて子孫三代が唖となった―。
そうゆう俗説があったらしいというのは知っていたのですが、それが文献にばっちり書かれてるのは初めて見ました。『雨月物語』、しかもその序の冒頭とはまた意外なところでした。
これ*1の語註によれば、明の田汝成『西湖遊覧志余』巻二十五「委巷叢談」などに見える俗説、とのこと。