三国与太噺 season3

『三国志演義』や、吉川英治『三国志』や、日本の関帝廟なんかに興味があります。

平成26年のまとめ

 今年はあんまブログ書けなかったっすねぇ、、、
 来年も、どうぞよろしくお願いします。
 『三国志研究』九号に、袴田郁一「『全相平話三國志』人物事典」を投稿しました。
 また三国志学会 第九回 京都大会(9/13)にて、「吉川英治三國志』における人物形象 −「三絶」を中心に」という研究発表をしました。
 という風にすっかり演義屋さんになってましたけど、ようやく自分本来の専攻となる「両晉における爵制の再編と展開」を『論叢 アジアの文化と思想』に投稿しました。掲載していただける予定です。

・吉川英治『三国志』(平成25年)(2/14)

 現在、没後70年が経って著作権が切れたことにより、新潮文庫から吉川英治の作品が次々と再刊されています。その嚆矢となったのが『三国志』と『宮本武蔵』でした。やはり吉川英治儲かる代表作といえばこの二作品なんだなあって再確認でした。

・京都大興寺、日本最古の関帝像か(2/22)
・日本最古、京都大興寺の関帝像について(9/20)

 京都に足利尊氏時代の関帝像があるらしい・・・って話を2月に書いたところ、じゃあ三国志オタクたちで実際に見に行ってみようか、ということになった9月。
 その真贋含めて、非常に興味深くて楽しい体験になりました。これ以降、めっちゃ関帝廟にハマってます。
 そして関帝廟といえば、来年1月31日(土)に横浜にて「三国志フェス2015」が開催されることはご存知の方も多いかと思います。
 その中の一企画として、今回もまた「横浜関帝廟ツアー」をやります!
 当日会場にいらっしゃる方、もし関羽についてもご興味があれば、ぜひいかがでしょうか?
 単に関帝廟を拝観するだけでなく、みんなでお昼ごはんを食べたりとお客さん交流型の企画になってますんで、お気軽にご参加ください。

・「現代三国志」の女性たち −三国志大戦3を中心に(4/1)

 現代の「三国志」って何なんだろう、ってここのところよく考えます。
 それは僕が、近代日本における「三国志」って何なんだってことを『吉川三国志』を通じて考えたことの延長にあります。近代日本の「三国志」受容は『吉川三国志』が決定づけた、とよく言われていますが、じゃあその『吉川三国志』が築いた「三国志」のカタチは、現代になってどう変化・展開したのだろうか、と思うのです。
 現代日本の「三国志」は、本当に種々交々、多様な形態が入り乱れています。そうゆう無数の作品がぜんぶひっくるめて「三国志」として受容されているところに、面白さとすごさがあるって思うのです。

・関平の息子 【関樾】(4/16)

 こうゆう関羽伝説ってのも清代にはあったんだなあと思いました。
 関平趙雲の娘との間に、実は遺児がいたという伝承。
 日本じゃあ関羽の子孫は蜀漢と共に滅亡した、って普通にイメージされてるかと思います。
 でも前に見た清代のある関羽文献が力説してたんですけど、いや関羽の子孫が滅んでるわけはないだって関羽は忠良義勇の人なのだから、って。
 日中での"子孫"の重みの違い、"関羽"の重みの違いを感じた一文でした。

・宮城谷昌光『三国志読本』への批判 「新しい三国志」について(6/17)

 僕の今までの駄文の中で、一番反響があったものでした。他人の悪口を書くと賛否どっちのリアクションもデカいですよね。
 自分ができる限りに真剣に批判したつもりですけど、頭が冷えた今ではやっぱり書きすぎたなって反省です。