三国与太噺 season3

『三国志演義』や、吉川英治『三国志』や、日本の関帝廟なんかに興味があります。

小公主 【小虎】

本名孫魯育(字・小虎)、通称を朱公主は、孫権と歩夫人の間に生まれた。
孫権に最も寵愛された歩夫人の娘とあって、珠玉のように可愛がられようだったろう。
ところが、弟たちの皇太子を巡る争い、すなわち二宮の変に巻き込まれ、実姉の大虎に殺されるという非業の最期に果てる。まさに骨肉の果ての憂死であった。
時に255年。30歳すぎほどであったという。

さて、姉の大虎はに嫁いだので全公主といい、小虎はに嫁いだので朱公主という。
全宗と朱拠は二宮事件では敵対、その末に両者ともに身を滅ぼしてしまう。
しかし本来はどちらも、孫権時代中期を支えた名将で、最終的には全宗は大司馬、朱拠は車騎将軍・丞相代行にまで至った。
それほどだったからこそ、孫権は即位するとすぐに二人の娘を妻わせた。
孫権にとって二人は信頼する重臣だったし、二人は大事な娘だったのだ。






















イイハナシダッタノニナー

参考文献
三国志呉書』
『捜神記』