吉川三国志、書誌のまとめ
◆初出
「中外商業新報」(現・日本経済新聞)夕刊一面連載*1
昭和14年(1939)8月26日〜昭和18年(1943)9月5日*2
(連載予告が14年8月24日の朝刊夕刊両方に掲載)
◆所収*3
・初収版*4
大日本雄弁会講談社、全14巻(昭和15年〜21年)
・六興八巻版*5
六興出版社、全8巻(昭和27年〜)
・六興十巻版
六興社・出版部、全10巻(昭和31年〜)
・全集版*6
講談社、『吉川英治全集』26巻〜28巻(昭和41年)
・吉川文庫版
講談社「吉川英治文庫」、全8巻(昭和50〜)
・全集新版*7
講談社、吉川英明主編『吉川英治全集』24巻〜27巻(昭和54年〜)
・文庫版*8
講談社文庫、全8巻(昭和55年〜56年)
・吉川文庫新版*9
講談社「吉川英治歴史時代文庫」、全8巻(平成元年〜)
・六興七巻版
六興出版、全7巻(平成2年〜)
・レッドクリフ版*10
講談社文庫、全5巻(平成20年)
*1:この他にも「名古屋新聞」「小樽新聞」「台湾日々新聞」「京城新聞」などで連載されていたそうですが直接の確認はできていません。また連載時期が後述の「中外商業新報」のそれと同時だったか、内容に異同がないかも調べることができていません。たぶん同時に同内容を…と思うのですが
*2:1日の分量は、現在の収録で段落分けされている分量と同じです。段落分けといえば、"×××"という記号による段落分けもあって最初何かの意味があるのかと思っていたんですけど、これは連載時の段落分けです
*3:各エディションの名前は今ぼくが付けました笑 ちゃんとした通称はありませんか?
*4:連載の最中から敗戦を挟んで21年まで出版された、吉川三国志の初版です。注目すべきは諸版本の中で唯一の戦前の刊行と言うことでして、そのために以前紹介したようなやや特殊な序文を持ってたりもします。本文も参照してみると何か面白いことが出てくるかもしれません。
*5:戦後最初のエディションであること、前記事の通りです。また六興出版社は吉川英治の末弟、吉川晋が務めていた会社です。以降、吉川三国志は講談社と六興出版社の2社から出版されていきます。
*6:吉川英治死後の出版。序文に手が加えられていたことは前記事の通りです。余談ですけど、編集メンバーの中に川端康成がいるんですよ。川端は生前の吉川とも交流があったそうで。
*7:いわゆる定本はこれになりましょうか。加えて付録がいっぱいなので、ファンはぜひこちらで。
*8:自分が普段底本に使っているものです。