三国与太噺 season3

『三国志演義』や、吉川英治『三国志』や、日本の関帝廟なんかに興味があります。

私は、このマンガとは、一切関係ありません。偶然ここへ来て、書き込みしています

マンガでわかる三国志 (池田書店のマンガでわかるシリーズ)

マンガでわかる三国志 (池田書店のマンガでわかるシリーズ)

 
 演義のあらすじを紹介するわかりやすいマンガパートと、それを解説するわかりにくい本文パートの二段構成になってます。だいたい3:7くらいです。
 そしてけっこう珍しいことに、正史ではなく演義の解説をメインにした本です。

 正史をひも解く概説書の多さに比べると、昨今の演義の扱いは淋しい限りです。三国志の流れをざっくり紹介するのに使われるか、「演義では×××××となっているが、それは誤りで、史実では……」とかゆうありがちな枕詞に使われるか、そんなものです。三国志好きなら演義くらいだいたい知ってるだろうって思われてるのか、深く掘り下げる意味がいまいちわかりづらいのか。
 演義をじっくり掘り下げ、そこに込められた文学性や思想へと踏み込む本というのは、あまり多くはないのです。

 この本が、そうしたものへと踏み込むものかどうかは、それはちょっとまだわかりません。
 ただもし、拙いながらもそこへ踏み込みたがってるという感じが、この本を手に取っていただいたあなたにもし伝わったとしたら、それに勝る喜びはありません。