三国与太噺 season3

『三国志演義』や、吉川英治『三国志』や、日本の関帝廟なんかに興味があります。

三国志blog of the Jan

 この1月に更新された三国志ブログさんで特に面白かった記事を、僕のブックマークの中から6つ、選んでみました。
 もし他にもすごいブログさんあるのに抜け落ちてたとしたら、きっとそれは僕がまだ知らないブログさんなので是非教えてください(゚∀゚)ノシ


「甄夫人」-てぃーえすのワードパッド(1/3)

 生前の甄洛こと甄氏がどのように扱われていたか、曹丕の妻妾としていかなる地位にあったかについててぃーえすさんが考察してくださいました。
 結論としては、甄洛は生前から郭夫人に対して大きく水をあけられていた、甄洛は妾として正式な地位を受けていなかった、彼女を指す"夫人"という称号は単なる呼称にすぎない、ということになり、曹叡と合わせて彼女の不遇さが明らかにされてよかったなと思いました。

「宮崎市定『科挙史』(東洋文庫)」-参謀本部 電網(1/15)

 今年から開設された朝霧さんのはてなブログですね。東洋史に関する書籍レビューが中心になってます。
 本書は言わずと知れた九品官人法の市定先生のご専門、科挙です。朝霧さんによれば、特に清の時代における制度変遷が主となっているそうです。
 書かれる元々の経緯から面白そうな一冊で、見つけ次第読みたいなと思っています。
 思ってもう半月たっちゃいましたね(´・ω・`) 

「曹植と女性たち(1)曹節」-私家版曹子建集ブログ(1/17)

 こちらは今年になって初めて知りました、文学の方面から曹植たちについて書かれているブログさんです。
 曹植の作品をもとに、兄弟たちの知られざるエピソードなんかも紹介されてるんで、曹丕兄弟大好きな僕としては今一番更新が楽しみなブログさんです。
 なんか次は曹植の息子たちについて…とかだそうなのでこれまた楽しみですねー。

「お前も痔か〜!しぃっ!先輩声大きいッスよ!」-雲子春秋(1/20)

 タイトルホイホイに定評のある雲子さんのところからひとつ目ですw
 これはいわゆる「割股」の一例かなと思います。
 明清代では自らの身体の一部を損なって相手に与えることを大変な孝行として、転じて忠であるとして考えていたと仙石先生の著書で読んだことがあります。
 『三国志演義』で劉安が劉備に肉を献じたこと、『花関索伝』で周倉関羽に与えたことなど、文学の世界では好んで用いられたモチーフなんだそうです。

「復讐鬼の生涯その1」-てぃーえすのワードパッド(1/24)

 今月の下旬はいろいろ訒艾で盛り上がりましたねw
 その話題の中心のひとつとなった、こちらてぃーえすさんのブログ。
 僕としては、訒艾曹操荊州攻めの時に逃げる流民の側にいたかもしれないということ、そもそも訒艾が父を失ったのはその時だったかもしれないということ、益州を落とした訒艾が自らを呉漢と比べる発言をしていたこと、などが特に興味深かったです。 

「壊された訒艾祠」-雲子春秋(1/25)

 雲子さんとこから2つ目ですね。
 訒艾廟が破壊されたのは蜀漢正統論と関係していたかもとのこと。
 これは演義厨の僕にはツボでした。
 今後『三国志演義』を読む時や正統論を勉強する時はこの辺も注目したいと思います。

「怪しげな孔明の孫【諸葛質】」-三国与太噺(1/27)

 ここのブログさんね、けっこういいこと書くんですよー。
 これはネットで以前からひそかに話題になっていた諸葛瞻の息子、諸葛質についてその出典にあたった記事です。
 諸葛質の存在もさることながら、関索祝融といった『演義』に由来するような人物の登場には驚きでした。
 なかなか謎多き説話だったので、『三国志演義』以外の通俗小説などとの関係も見つかればいいなと思います。